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1km=10円運動(その後)とスノー部屋東北巡業

加藤@ねこばばです。
あっという間にあの震災から2ヶ月たってしまいました。
季節は確実に移り変わっているのに、被災地の現状はあまり好転しているようには見えません。

今年のGWは29日から8日まで休み(2日、6日を有休)を取って10日間、
岩手~秋田~山形~宮城~福島と回って来ました。
といっても被災地支援のボランティアではなく、
観光(盛岡、角館、仙台)と山スキー(八幡平、田沢湖、鳥海山)と、
盛岡で2次被害(設計の仕事をしているのですが、この震災で仕事が激減し、現在休職扱い)にあっている山友達とおしゃべりをするためです。

今回は29日早朝に車で都内を出発し、東北道を北上。道は大分ガタガタだと都内でお手伝いに行っているボラセンで聞いていたのですが、思った以上に修復されていて、80~100km/hくらいで走ることができました。
郡山、福島西あたりを走っているとき、裏磐梯へ行く際に見慣れた山々、まだ残雪の残る磐梯山や吾妻連峰などが青空のもと、とてもきれいに見えて、沿道には桜の花も咲いていたりで、とても気持ちのいいものでした。

でも一方では東電の原発事故で苦しんでいる福島の人々が大勢居るのだと思うと、このあまりにも平和な風景に心が苦しくなりました。もちろん津波や土砂崩れの被害にあい、大変な思いをされている方々も沢山いるのですが、ただ「そこに住んでいただけで家に何も被害がないのに」避難しなくてはならない人々の気持ちを考えると原発事故の重大さは本当に罪深いものだと思います。

また宮城や岩手の内陸部は目に見えるほどのひどい被害はないものの、観光客は激減、初日に泊まった後生掛温泉も例年GWは日帰り入浴も混雑するほどだそうですが、宿は空いていました。秋田の田沢湖のヒュッテも例年は秋田駒や田沢湖観光でバスも来るようなのですが、今年は予約がなしで宿はお休みしようと思っていたと言っていました。角館市内も「東北の小京都」と言われるだけあって、とても趣のあるいい街なのですが、28日まではほとんど人がいなかったとお店の人たちは嘆いていました。

それでも彼らは「被害にあった沿岸部の人たちのために、内陸の私たちががんばらなくてはならない」と言っていたのがとても印象的で、この人たちをサポートしなくてはならないのは、ほとんど被害のなかった私たちなのだなと改めて思いました。わかってはいたので今回は思い切って10日間の東北巡業としたのですが、実際に訪ねてみると私が東京で考えていた以上に、東北の地は経済的に疲弊し始めています。

今回は津波被害の激しい地域はさけて、青森以外の観光地や山を回ってきたのですが、
震災の直接的な影響はほとんどなく、観光には問題ありませんでした。
新幹線も開通したことだし、東北道も災害支援の車は沢山走っていますが、道路の復旧はかなり良いです。
どうぞお時間のある方は、彼の地を訪ねて、良いところを沢山味わって来てください。

美味しいもの、きれいな場所、気持ちのいい温泉、、そして暖かい人々との出会い、、とても良い旅行でした。
(この10日間のうち半分は山スキーだったのですが、、そちらの記録はまたの機会に)

さて本題。

当HPの掲示板にも何度か書きましたが、私は震災直後から「1km=10円運動」をやっており、
自転車で走った距離を金額に換算して、それを被災地や被災した方々のために、、と募金や買い物をして来ました。今回の東北一周巡業もそういう意味もあって行って来たのですが、思っていた以上に自分の気持ちのリフレッシュや、新しい経験や人々との出会いなどでとても意味のあるものとなりました。
後半、鳥海山へ登るため山形県の遊佐で東京からの友人たちと合流して、みんなでこの1km=10円運動のことを焚き火を囲んで話しをし、いろんな提案や、ステッカーといっしょに配るためのチラシなども作ってもらうことができました。またまだ発展途上なのですが、とりあえず来週の糸魚川へ持って行こうと思っています。

サイクリストとして継続的に何かできることはないか、またいわゆる募金や義援金というものだけでなく、自由な発想で自由な使い方をすることで、何が日本の復興に役立つのかを考えるキッカケになってくれればいいなあと思う人たちの思いをまとめたものがこの「1km=10円運動」です。

糸魚川まであと1週間ちょっと。
せっかく多くのサイクリストが糸魚川の地に集まるのだから、この運動を知って欲しいなあと思っています。
東北や長野の被災地のことを忘れないように、少しでも日本の経済の下支えができるように、、そして何より自転車に乗ることを楽しみながら、風をきって走れることに感謝しながら、ずっとずっとこの震災のことを忘れないようにして行きましょう。

PS;
イラストは「比企ちゃり日記」のkanさんから頂きました。
このような展開になったのもこのkanさんのブログに同じように「1km=10円募金」という記事があり、
それを読んでコンタクトを取り、イラストを使わせてもらうことにしました。
その後、ツイッターを通じて、いろいろと意見交換をした後、このように発展して行ったものです。
kanさんは他にもいくつかのイラストを作ってくださいました。
kanさんのブログと出会ったことは本当に感謝感謝です。
ありがとうございました&これからもよろしくお願いします。

チラシは私の山スキー仲間のchisatoさん作です。
私がメールなどでいちいち説明するのが大変なので、何か簡単なwebサイトを作りたいと話したら、
快く作成協力してくれただけでなく、どうすれば伝わりやすいかも考えてくれています。
chisatoさん、これからもいろいろと相談にのってくださいませ。

そしてステッカーは、チームねこばば&いとねこメンバーズのみんなが
ラベル代やインク代をカンパをしてくれるとのことで自宅のMacとプリンタで手作りで作っています。
なので、決して立派なものではありませんが、間に合えば来週のアフター糸魚川で、
希望者には差し上げたいと思っていますので、ステッカーやチラシが欲しい方は
日曜日の閉会式にでも「チームねこばば」まで声かけてください。

震災復興HP20110511印刷用03試し
「1km=10円運動の主旨」

110421ganbarounippon.jpg
「手作りのステッカー」

110421ganbarounippon02.jpg
「自分でカッターでチマチマ切って、仲間へ配布します」

110421ganbarounippon04.jpg
「私もとりあえずヘルメットと、シクロクロスのフレームに貼りました」

iwasakini.jpg
「茨城に住む古くからの自転車仲間へ送ったら、早速フレームに貼って写真を送ってくれました」


*大勢の仲間たちの協力があって、ここまで来ました。これからも少しづつ続けて行けるといいなあと思います。



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RE:ブラックやきそば

ブラックやきそば 美味しそうでしたね。
今年初めての提供だったかと思います。
私はゴールの計時担当だったので選手の皆さんの前で食べるわけにいかず残念な思いをしました。
立派な趣旨の活動をされていて頭が下がります。
また ファストランの啓蒙、メンバーの方への趣旨の説明をきちんとして頂きまして本当に有難うございます。
あの後激励Tシャツを持って直接東北に行かれるとお話になっていたと思いますが現地はどんな模様だったのでしょうか。
私も”多摩サイへ行こう”というコミュの管理人をしておりますが
ねこばばさんとK藤さんの運営をお手本にして少しでも社会貢献のお手伝いをしていきたいと思います。
ところで私のコミュの女性にも修行をしてもらおうと思っているのですが、ねこばばさんにはどのように連絡を取れば良いのでしょうか。
その活動の中心はどの地域なのでしょうか。
よろしければお教え下さい。
今後のねこばばさんとK藤さんのご活躍を陰ながら応援させて頂きます。

ブラックやきそば

たかおしゅうさま

コメントありがとうございました。
そしてビックリしました。
だって「高尾」「糸魚川」なんですもの。
今年の東京→糸魚川は例年とは違った経験ができそうです。
今度お会いしたときにでも報告しますねー。

すばらしい!(^^)!

糸魚川は、僕の田舎です。
なにもないかもしれませんが、ごはんはおいしいと思います。
おなか一杯にしてきてくださいね~

コメントありがとうございました

chisatoさん、kanさん

訪問してくれてありがとうでした。
21日にあるファストランイベント糸魚川に向けて、なんだかヒートアップ気味です。終わった後が心配。

この震災の復興には長い年月がかかると思うので、気長に気楽に楽しんで細々とでも続けていきたいですね。
ツーリングも東北だけでなく、いろんなところへ行きましょう。

No title

1km=10円運動、広めていきたいですね。
私は最近少し震災うつ?疲れ?ぎみでテンションあがりません。
震災から時間が経つに従って、こんな事だろうと思って
気の長い支援を続けられるように、BLOGで宣言したのですが。

GW短いながらも東北に行けて良かったです。
次回はロードで走りたい。
その前に、早く肉離れから復帰しないとね。

No title

はじめてコメントします。
鳥海山ではお世話になりました。いろんな話ができてとても有意義な旅でした。加藤さんに誘われなければ、岩手八幡平に行くこともなかったかと思うと、本当に感謝しています。

日本海側の東北は、福島より北は行ったことがなかったのですが、宮城、岩手とも、また何度でも訪れたいと思うほど、景色が美しく、出来ることがたくさんあって、ご飯は美味しく、素朴で芯があって暖かい人がいて、興味深い土地でした。
ここを失いたくないから、私も1km=10円運動を続けながら、震災を過去のこととせず支援していこうと思います。そして、自分がやって友達にも話そうと思います。

私は、今回の地震を経験するまでは(自分だけは大丈夫)だと思っていました。でも、かぐらの山小屋で(案外簡単に人生終わるのかも)と思いました。運良く助かったことに感謝して、自分に出来ることをやろうと思います。(この時も、帰る足がなかった私を車で拾って下さって、ありがとうございました!)

力不足ですが、私でも出来ることがあればお手伝いさせて頂きたいと思っています。どうぞよろしくお願いします!






ようこそ Team ねこばばへ
プロフィール

チームねこばば

Author:チームねこばば
女性だけのロードチーム。その歴史は古く1987年に日本のトップ選手だった先輩たちが女子のロードレースの底辺拡大のために始めたサマーキャンプがきっかけで集まったグループ。最近はロードレースにチームとして出ることは少なくなったが、今でも夏に自転車(単独、集団)に乗るためのマナーやルールを勉強するサマーキャンプを開催し、メンテナンスや部品の名前を覚える、自転車の基本操作(S字や八の字、片手運転などなど)を、初心者も交えて練習している。(会員の中には地元のクラブチームで実業団登録して活躍している人や、ブルベ関係者(PBP2回完走しています)もいるので、レースやブルベに出たい人はクラブ紹介や相談もできます)またロードバイクのほかMTB、トライアスロン、マラソン、水泳、
登山、スノーシュー、トレラン・・・を口実に、おしゃべりを楽しんでいます。

★チームに関する問合先★
<ねこばば事務局> hiroppi_6@hotmail.com

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